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税務調査が来てしまう!税理士が見たフリーランスの惜しい確定申告ミスTOP3

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こんにちは。近藤です。

フリーランスエンジニアの方にとって悩ましい問題の1つに、「確定申告」がよく挙げられます。

実際、フリーランスの方とお話していても
「確定申告や税金周りのをどうしたらいいのか分からない」という声をよく伺います。

でも実は、確定申告のやり方を間違えると、想定する以上の損害がふりかかる可能性があります。
場合によっては、数万~100万円単位のペナルティ(罰金)が発生する恐れも。

そこで、今回は税理士の小池先生に
「確定申告を誤ることのリスクと、確定申告をキチンとするベネフィット」についてお話いただきました。

あおば法律会計事務所 共同代表
小池 康晴氏
<略歴>
H9年  中央大学商学部会計学科卒
H12年 税理士試験合格
H17年 あおば法律会計事務所 共同代表
H25年 現在に至る

<現在の顧問先数>
法人100件、個人100件、セカンドオピニオン多数

そもそも確定申告とは?

まずは「確定申告とは何か?」についておさらいしましょう。

通常、会社は決められた時期に決算を行います。
決算によって収支や利益が決まり、会社は国に税金を支払います。

それと同様に、個人事業主も1年間の収支や利益に対して税金を払わなくてはいけません。
ただ、個人の場合は給与所得、事業所得、不動産所得など様々な収入があり
収入の度に逐一税務署に報告するとなると大変な手間になります。

そこで、1年分まとめて税務署に報告し、税金を払います。
その手続きが「確定申告」です。

確定申告を複雑にしている原因は主に「控除」です。
控除は賢く活用すれば税金を安くできる可能性があるのです。
しかし、利益からの控除、税額からの控除など、種類が多いため複雑に見えてしまっています。

控除について詳しく知りたいかたは下記の記事がオススメです。
https://biz.moneyforward.com/blog/kojin-kaikei/tax-deduction-list/

確定申告をしないとどうなる?

実は税務署は、あなたの所得に関する情報をキャッチアップすることができます。

そして、もしあなたが確定申告をしていないと判明した場合は
相応のペナルティが課せられるのです。

ペナルティが100万円以上になることも

どういう場合にどういうペナルティが課せられるのでしょうか。
大きく分けると、主に4つのパターンに分類できます。

■脱税
意思を持って税金をごまかすこと。重加算税が課せられます。
通常支払うべき税金に加えて、税額の約35%程のペナルティが与えられます。

さらに、状況によっては脱税額+重課税+過少申告加算税+・・・というようにペナルティが加算されていき
税額の50~100%近くの税金が課せられる場合もあります。

■無申告
確定申告をしていないこと。無申告加算税が課せられます。
原則として、納付すべき税額によって、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じて計算した金額が課せられます。
(詳細はこちらhttps://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2024.htm

■過小申告加算税
申告はしているものの、金額が少なかった場合。
税額の約10%程のペナルティが課せられます。
(詳細はこちらhttps://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2026.htm

■延滞税
申告はするものの、確定申告の期限を超えてしまった場合に課せられる。
(詳細はこちらhttps://www.nta.go.jp/taxanswer/osirase/9205.htm

フリーランスの方で本当に多いのは無申告です。
理由として「忘れてしまった」「知らなかった」「忙しかった」など様々ですが、いかなる理由でも無申告として同じペナルティが発生します。
当然ですが、税務署に言い訳は通用しません。

無申告で本当に怖いのは何年も確定申告をしていない人です。
無申告の場合は本税も払っていないので、本税+ペナルティを一度に払わなくてはいけません。
例えば3年分の無申告を税務署に指摘された場合、
月25万円程、年間300万円程の利益がある人だとします。
控除にもよりますが、1年分だけでも20~30万円程の所得税、住民税が課せられます。
更に国民健康保険やペナルティが加算されますと、
一度に130~140万円程の額を納税しなくてはなりません。

これは個人事業主の方にとって大きなリスクですね。

フリーランスにありがちな確定申告のミス TOP3

それでは、確定申告のリスクを説明したところで、フリーランスによくある確定申告のミスをご紹介します。

3位 連動するはずの数字がおかしい

確定申告にはいろんな書類が必要なことはご存知の通り。
その書類の中で、連動している数字が実は多くあります。
それらの数値がしっかりと連動していないと、すぐに税務署から電話がかかってきます。
電話をもらってから数字を直せば済む話なのですが、あまりに食い違いが多いと税務調査に繋がる可能性もある話なので注意が必要です。
税務署から連絡が来る可能性としてはこのミスが一番多いです。

特に、一度計算してから再度数値を修正する場合に間違えやすいので注意が必要です。

2位 数字のバランスがおかしい

一番税務調査につながりやすいケースです。
例えば、売上が月50万円、年間600万円ある方が交際費として300万円を計上しているとします。さすがに一般人がみてもおかしいと感じますよね。
一般人が見てもおかしいと思うところは、やはり税務署が見てもおかしいとチェックが入ります。
ビジネスに関係ない領収書が含まれているのではないか、領収書をどこからかもらってきたのではないか、とあらぬ誤解を招くことになってしまいます。

1位 領収書があれば全て経費として申請する

なんでもかんでも領収書を取っておけば経費になると思っている方が非常に多いのですが
これは間違いです。

確定申告では「必要経費」のみ経費の申請ができます。
この「必要経費」という言葉の解釈が難しいのですが、基本的には仕事に必要な経費でなければ計上できません。
例えば、プログラミングなどのスキルを勉強するための書籍代やセミナー代、仕事上の打ち合わせの費用などですね。

過去に、おもちゃ屋さんで買ったお子さんへの玩具の領収書を入れているフリーランスの方がいましたが
これは仕事に必要な経費とはいえませんね。
おもちゃを仕事に必要なものとして証明ができるのであれば、別ですが・・・(笑)

フリーランスに伝えたい「賢く確定申告するための5つのコツ」

その1 青色申告で申告しよう

フリーランスの方はなぜか青色申告したがらない人が多いんです。
先日理由をうかがってみると「青色申告をすると税務調査が入りやすい」という噂があるとのこと。

しかし実際のところ、全くそんな事実はありません。

税務調査が入るのは「数字がおかしいから」。
普通に申告している人にはそう簡単に調査は入りません。

むしろ、青色申告をするといいことがあります。
利益から65万円を差し引ける「特別控除」を適用することができるのです。
控除を受けることで、税金の負担が数万円単位減ると考えれば、多少の手間があってもやった方がいいと感じていただけるのではないでしょうか。

ただし、帳簿を作成していることが前提になりますけれども。

その2 必要経費が何か確認しよう

先程もお話しましたが、必要経費の「必要」という言葉の定義を確認しましょう。
この「必要」の定義は税理士によっても判断が難しいところですが、仕事に必要な費用であれば計上できるので
賢く活用することができれば税金を抑えることができます。

例えば、100万円が必要経費として追加計上された場合。
所得が最も少ない方でも所得税10%+住民税5%=15%は税金を収めなくてはいけません。

すると、確定申告の際は100万円の15%が控除の対象になるので、15万円の税金が控除されます。
もちろん所得に応じて税率は上がるので、所得が大きくなればなるほど控除される金額も多くなります。
また、住民税から算出された国民健康保険などにも影響するため、控除される金額以上にお得であるともいえます。

その3 「発生」タイミングで計上しよう

会計の世界では、1年間で決算を締めるという考え方があります。
そのため、その1年の活動の売上が「収支」となり、かかった経費が「必要経費」となります。
ここで注意が必要なのは、その期間中の入金が売上ではなく、その期間中の支払が経費ではないということです。
売上や経費が「発生」したタイミングで計上する必要があるのです。

特にクレジットカードを利用されている方は、経費が発生するタイミングと支払のタイミングがずれるので注意してください。
あくまで発生のタイミングを元に確定申告を行います。

その4 白色申告にも帳簿の保存義務が

2014年1月以後は、白色申告であっても所得金額にかかわらず、記帳と帳簿書類の保存が必要になります。
記帳は日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法でも良いとされています。

その5 経費を一部否認することも

「否認」と言うのは除外をするということです。
例えば、300万円が交際費として計上されていた場合。たとえ事実だとしても、あまりの金額に税務署もこれはおかしいと感じます。
このような時、一部自分で否認をすることができます。

その交際費の20%を経費から一部否認として除外すると、経費として計上されるのは240万円。
経費としての計上は実質減ってしまうデメリットはあるのですが、税務署からは「ちゃんと考えて確定申告をしているんだな」という印象をもってもらえるのです。

まとめ

いかがでしょうか?

毎年確定申告を煩わしく思っている方は、税金のプロである税理士に一度相談してみるといいかもしれません。

小池先生によると、税理士目線で見ると控除できるものが控除されていなかった、というケースは本当によくあることなのだそうです。
税理士に相談すると費用はかかるものの、控除分とあわせると結果的に負担が少なくなることが多くあります。

今年度も、そろそろ確定申告の時期が近づいています。
申告期日の3月15日に慌てないためにも、早めの準備をしておきましょう。