CTOの職務経歴書

【CTOの職務経歴書】1単位が足りなくて卒業出来なかったおかげでCTOになっている|nanapi CTO 和田修一氏

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nanapi誕生とこれから

起業当時は、庭の草むしりも仕事だった

–起業のきっかけをお伺いしてもいいですか?

楽天の仕事も面白くなってきて、これからマネジメントとか、より大きなフェーズに行けるかな、って時に起業を決めました。

起業のきっかけって大した話じゃなくて単純に代表の古川に誘われたからなんです。「起業しようぜ!」ってチャットが来て2秒くらいで返信したんですけど。もう、反応みたいな速さでしたね。

すぐオッケーしようと思ったのは、「そういう連絡くるだろうな」って思ってたからではなくて、古川からの連絡だったからっていうのは多分あると思います。彼もよく言ってるんですけど、「何をやるか、ではなく、誰をとやるか」だと私も思っていて。

正直、「起業」っていう選択肢自体はそんな特別な選択肢じゃないと当時から思っていたので、軽いノリでやっちゃいましたね。その時26、7くらいだったんですが、失うものは何もないし、当時のすごくよかった給料が減ってしまうことより、独立するんだからもっと自由なことができるじゃんっていう面白さの方が強くて。

それから半年後くらいに楽天を退職して起業しました。

–起業してから一番大変だったことってなんですか?

うちは資金調達2回してるんですけど、1回目の資金調達が3億3千万で、その直前まで受託をやりながら食べてた時だったんです。役員いれて常勤が5名、あとアルバイトが数人いて全部で10人足らずの超小さい会社だった時のことです。

受託やりながらだと本業の事業に集中できないな、ということで資金調達したんですけど、お金が入る予定があるから途中から受託をやめるんですよね。
そうなるとキャッシュがただ減っていく一方になるんです。

そしたら、調達した資金が入る直前の銀行口座が、会社の口座とは思えないようなことになって。
余裕で100万切ってる、みたいな。
次に家賃の請求が来たら終わる、という状態になったことがわかりやすいヒヤっとしたことですね。

–お金以外で大変だった時ってありますか?

やっぱり最初の1年ですね。

僕と古川2人しかいないのに、とにかくやることがいっぱいあって。ショボい話、最初のオフィスって高円寺のアパートの1階だったんですけど、なぜか庭がついてて。だから庭の草むしりもしなくちゃいけなかったんですよね。他にもインターネット回線引いてきたりとか。細かい消耗品買うからASKULで買おうと思っても契約するのにファックスが必要で、そもそもこのアパート電話回線引けるのか、とか。

ほんとショボい話なんですけど、何もわからないからこそすごい細かいことに苦労するんですよ。

同時に、本業の受託とnanapiという業務もあって。受託の場合、コンサルティング業務も行ってたので、実際に僕が直接いく必要があったんです。受託をやりながらnanapiを開発ってすごく時間もかかるし、頭の切り替えが大変だったんですよ。

最初の1年はお金がなくて実家の八王子から通っていたんですが、往復の電車もコードを書いたりしてましたね。車内でコードを書いていると、隣のサラリーマンに「うるさい」って怒られたりとか。

これは今でもですけど、起きている時間は全部仕事しなきゃ、と思ってましたね。

軌道に乗ってきたなって思ったらビジネスってダメかな、って思ってる

–いつくらいに軌道に乗ってきたな、っていうのを実感されてきましたか?

いや、全然実感してないですね。軌道にのったって思ったらビジネスってダメだなって思っていて。いまだにいろいろ焦ってます。どんどん新しいこと生み出していかなきゃって。

–今技術の現場ではどのように働かれているのですか?

いまだに現場のシステムを見ています。

インフラは僕だけなので、実際にコードを書いてる時間や作業をしている時間もあります。他には、私発信の非技術者向けの社員への技術勉強会を週3回くらいやっています。

それと毎日やってるんですけど、新しい技術をキャッチアップする時間があって、ただ僕が教えるのではなく、一緒に入って学ぼう、という感じです。最近Appleから発表されたSwiftという新しい言語に今月(7月)取り組んでますね。もううちのメンバーほぼ全員今かける状態です。実際いろいろやってて、現在はサーバーサイド、iOS、Androidは全員ができるようになっています。

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(将来のことを真剣に話してくださいました)

「nanapiってnanapiを運営している会社だよね」から脱却したい

–これからのキャリアプランを伺ってもいいですか?

自分自身がつくったプロダクトではなくて組織がどう成長していくのかに一番興味があるんですよ。今は、nanapiって「nanapiってサービスがある会社だよね」って組織より先にプロダクトがでてくるんです。そこから脱却できるような組織を作りたいですね。

技術者としてただサービスを作っているだけではなく、新しいサービスが生まれるような組織をつくれるCTOになっていきたいです。数十名じゃなくて、数百名の規模で、日本だけじゃなくて世界に支店があっても対応できるようなサービスをつくるような組織をつくれるCTOになりたいんです。


 

山田さんCTOとして大活躍をされている和田氏が、最初はエンジニアが嫌だった、というのは衝撃でした。インタビューを通して、和田氏は「面白い」「楽しい」という感性を大事にされているように感じました。

それにしても、たった1単位で人生の方向性が大きく変わってしまう、なんて面白いですね。あのとき、卒業していたら、今のnanapiがなかったかもしれないと思うと、運命を感じてしまいます。

今回は和田氏の経歴書をテーマに話して頂きましたが、8月26日(火)のヒカ☆ラボで、和田氏に「nanapiの開発現場とエンジニア組織」について語ってもらいます。もともとエンジニア志望ではなかった和田氏ならではの視点でみるエンジニアの現場と組織論をぜひ聞きにきてください!

【nanapiの和田修一氏登壇!】nanapiの開発現場とエンジニア組織

◆日時:2014年8月26日(火) 19:30~21:00

◆場所:渋谷ヒカリエ

ヒカリエ

◆予約方法

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※弊社運営サービス@Agent内予約フォームに遷移します。転職者用イベントではありません。どなたでもご参加いただけます。

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